【再現レシピ研究】キャンティ風ドレッシングの解析、素材と味の関係
度々ネット上でも話題に上がる、イル・キャンティのドレッシング。
「サラダが主食になる」
「いくらでも飲める」
と皆が絶賛するファンの多いドレッシングですが、ネット上で噂されているレシピには諸説あり、中々再現が難しいドレッシングでもあります。
私も自作イル・キャンティ風ドレッシングの愛好者なのですが、私は再現そのものよりも、素材の置き換えや分量の調整で自分好みの味を作ることに情熱を燃やしており、俺キャンティのドレッシングを常に数種類用意しています。
今日は、私がいつも作っている自作キャンティ風ドレッシングの基礎レシピと共に、基本材料・アレンジ材料の特徴について、自分なりに確かめた特徴などをお届けします。
キャンティ風ドレッシング基本レシピ
・にんじん半分
・たまねぎ半分
・にんにく1かけ
・たまご1~2個
・醤油100ml
・サラダ油200ml
以下は好みで入れても良いもの
・すりごま
・砂糖
・うま味調味料
・コショウ
・魚醤
以下はアレンジ用
・りんご
・酢
・味噌
・クレイジーソルト
・ゼロカロリー甘味料
・粒マスタード
・アンチョビ
ミキサーが無いと野菜が粉砕できないので、安いものでいいのでミキサーは買いましょう。
私は貰いものの「バーミックス」と言うハンドミキサーで作っていますが、ここまで高いものでなくても野菜さえ細かくなればなんでも良いです。
人参などを細かくする必要があるので、ある程度パワーがあって、まぜるだけでなく「きざむ」機能のあるものを選んで下さい。ミキサーを選ぶ際は、手持ちの容器に突っ込んで使えるバータイプにすると、作ってから容器に移し替える必要がないのでおすすめです。
全部入れてミキサーにかければ出来上がり。
…なんですが、近いような近くないような微妙な味でまだまだ探求の余地があるので、ここから各素材と味の関係を1つづつ確認していきます。
キャンティ風ドレッシング 基本材料解析
キャンティのドレッシングにまつわる数ある噂の中で、ほぼ確実に含まれているとされている材料を基本材料としています。冒頭で紹介した基本レシピの材料ですが、これだけでもかなりキャンティ感のあるドレッシングを作ることが可能です。
にんじん
ドレッシングのベース1。
大目に入れると甘みが強くなり、色がより赤くなる。多少多く入れても大丈夫。
本家キャンティドレッシングの色はかなり薄い茶色なので、配分的にはレシピ以上の割合では使っていないと思われる。
たまねぎ
ドレッシングのベース2。
火を入れる、入れないの2流派があるが、入れない派が優勢。火を入れると辛みと臭いが減少するが、ドレッシングの味からパンチが失われる(キャンティ風からは明らかに遠ざかる)。
古いたまねぎだと辛さと臭いが強烈に残るため、新たまねぎ推奨。
新たまねぎが手に入らない場合は、スライスして塩もみすると辛みと臭いが緩和される(味にパンチが利かなくなるのでやりすぎ注意)。もちろん新たまねぎでも同様に塩もみすれば、よりマイルドな味わいになる。
なお、完成品の辛みが強くなってしまった場合でも、一日冷蔵庫で寝かしてから使えば気にならなくなります。
にんにく
メインの香辛料。
たまねぎ同様火を入れる派、入れない派がある。火を入れない方がキャンティ風に近い。
たまねぎ同様ものによっては辛みと臭いが鼻につくため、新鮮なもの(出来る限り国産)を使い、しばらく水につけておくと良い。にんにく好きの人は多く入れたいと思うかもしれないが、あまり入れると味のバランスが大きく崩れるため増量はお勧めしない。
たまご
キャンティ風ドレッシングの特徴。ドレッシングに生卵。
全卵派と卵黄派がいるが、個人的には全卵で良いと思う。めんどくさいし。
たまごを入れるタイミングも諸説あり、ミキサーにかける前に入れる、ミキサーにかけた後に入れて混ぜる、使う直前にたまごは入れる、などの説がある。
ドレッシングの日持ちに一番影響する食材。
醤油
これも諸説ある材料。
「醤油ではなくガルム(魚醤)が使われている」という噂もあり、ここで魚の風味を足していると推測する人もいる。もろに味に出るため、出来るだけ美味しい醤油を使った方が良い。
クセは強くなるが、ナンプラーでも良い。
サラダ油
ドレッシングのメインはやはり油。カロリーが気になるが醤油の倍程度の量を使う。
オリーブオイルやグレープシードオイルでも良いが、オリーブオイルは香りが強すぎるので非推奨。
個人的にはサラダ油かグレープシードオイルを押したい。健康志向のサラダ油が今は色々あるので、そういうのを使うと精神的に少し楽。
健康志向ならオメガ3系のアマニ油などがお勧めだが、コストが激増する。
キャンティ風ドレッシング 追加材料解析
キャンティのドレッシングにまつわる噂の中で、「これが含まれているはず」と言われることのある材料を追加材料としています。好みで入れるもよし、再現レシピのための一材料として試しに入れるも良し。
すりごま
入れても大きく味が変わる素材ではないが、「なんかコクが無い…」みたいなときに入れると味がまとまる。多めに入れると美味しいが、多すぎると香りが強すぎてキャンティ風じゃなくなるので注意。
白ごま推奨。黒ごまだと全く別物になる。松の実やクルミを粉末にしたものも良さそうではあるが、高いので財布と相談。
砂糖
入れると味が落ち着く。でも、入れない方がパンチが強くなる。好み次第。
カロリーや糖質の問題があるため、気になる方には後述するゼロカロリー甘味料推奨。
うま味調味料(ハイミー・味の素など)
グルタミン酸ナトリウムであれば基本的には何でも良い。
アンチ化学調味料派の人は入れなくても良いが、うま味調味料と言われるだけあって、やはり入れた方がうま味が強くなる。
塩分も強いので、入れる場合は醤油の量を減らして油の量を増やす。そうしないと、しょっぱくなる。
コショウ
少し入れると味にアクセントがついて良いが、入れすぎるとスパイシーになりすぎる。
地味な材料ではあるが、味が一気に変わることもあるので注意。
キャンティ風ドレッシング アレンジ材料解析
キャンティのドレッシングにまつわる噂に、たまに出てくる材料、また、私自身が再現レシピを考える中で入れたことのある材料をアレンジ材料としています。どれも味が大きく変わってしまう
りんご
砂糖ではなく、果物で甘みを追加するときに使う材料。かさましにもなる。
使う派も結構いるが、私は基本的に入れない。このレシピに入れるなら4分の1程度。半分だと多いかも。
酢
入れる派、入れない派に分かれる材料。
「ドレッシングに酢は普通入れるだろ!」という人もいれば「キャンティ風の場合は必要ない」という人もいる。
少し入れる程度なら特別酸っぱくなるわけではないので、味に深みを出すために少量入れるのもありだが、多分キャンティでは入れてない。普通のドレッシングっぽさが欲しい人は入れても良い。
味噌
味噌を使う場合は醤油の分量を減らすこと。
キャンティの味からはやや遠くなるものの、醤油のみよりも味が落ち着いて、好き嫌いなく万人に受ける味になりやすい。使う分量次第ではあるが、やや和風っぽさが増すイメージがある。
人に食べてもらった感想としては、味噌タイプは概ね好評。
クレイジーソルト
みんな大好きクレイジーソルト。万能調味料としてお馴染みではあるものの、ハーブの効果で土臭さが増すので注意。
絶対旨いだろと思って入れたら不味くなったので、個人的にはお勧めしない。グルタミン酸ナトリウムを入れる方が味的にはお勧め。
ゼロカロリー甘味料
ダイエット用のアレンジ材料。砂糖の代わりに使うが、味にはほぼ影響しない。
一押しは天然由来成分のエリスリトール。以前はどこでも購入できるパルスイートを利用していたが、コスパの圧倒的な高さから今はエリスリトールをメインで利用している。
ちなみにエリスリトールは糖質0カロリー0の完全なるゼロカロリー食品。
粒マスタード
明らかにキャンティのドレッシングと相性が良さそうな材料。
私は大の粒マスタード好きなのでついつい大量に入れたくなってしまうが、キャンティとは全く別物になってしまうので注意。
酸味が強いので、酢の代わりに味に深みを出すために入れても良いかもしれない。
アンチョビ
入れる派が結構多いアレンジ材料。
キャンティ店舗でドレッシングからアンチョビの破片を見つけたという話もあり、本家レシピに含まれている可能性がある。
このレシピであれば、2、3枚。
魚醤(手に入りやすいのはナンプラー)で代用(むしろ魚醤が正解)という派閥もある。
あとがき
材料別にざっと書きましたが、これらの材料がキャンティ本家のレシピに含まれているかどうかはよくわかっていません。
レシピはお店にとって命ですから、これからも正確なレシピは公開されないでしょうし、常に改良が続けられていて、最新のレシピは常に変化しているかもしれません。
本家のレシピを知りたいと思う部分も当然ありますが、自作で「ヘルシーなキャンティ風ドレッシング」「スパイシーなキャンティ風ドレッシング」「甘口キャンティ風ドレッシング」など自由に改造版を作成するのも楽しいものです。
上述した材料の特徴は、本家再現よりもアレンジャー向けの説明になっています。
皆さんも、是非自分だけの俺キャンティを作ってみてください。