ビズリーチの正しい使い方

久しぶりにビズリーチを利用しました。

実は私は既にセミリタイア済で、個人事業でのフリーランス活動や株式投資の配当収入などで生計を立てているのですが、昨今の人手不足ブーム&IT人材不足ブームを見て「ひょっとして外で働いたらバリバリ稼げるのでは?」と思い始め、「まずは情報収集から…」とビズリーチで何人かのヘッドハンターに連絡してみました。

そこで、久しぶりに使う中で「最初からこういう使い方してたら無駄に時間取られること無かったなー」と改めて思うことが色々とあったので、そんな私流の正しいビズリーチの使い方をまとめてみました。

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一人のヘッドハンターには一つの条件を提示する

ビズリーチの基本的な使い方は、ヘッドハンターとの対話です。他の転職サービスでは企業からのオファーを待つことになりますが、ビズリーチでは企業からのオファーの何十倍もヘッドハンターからのオファーが届きます。そのため、ヘッドハンター経由で案件を探すのが基本になります。

ヘッドハンターは、言ってしまえば他のエージェント系転職サービスの担当者なのですが、所属している会社によって特色があります

例えば、JACリクルートメントであれば、元々イギリスで生まれた日系の人材紹介会社ということもあり、外資系の案件に強みを持っています。他にも、for Startups,Inc であれば、VC(ベンチャーキャピタル)と強い関わりを持っているため、今後上場する可能性の高い企業との関係が強く、一獲千金のベンチャー案件を取り扱っていたりします。

こういった特色が各社にあるため、一人のヘッドハンターに色々な条件を提示するよりも、自分の求める条件の中で「この人に紹介して欲しい条件はこれ」と決めて依頼をかけた方が、良い案件が集まりやすくなります。外資に強い所には外資の案件を探してもらい、ベンチャーに強い所にはベンチャーの案件を探してもらうといった感じです。

また、ヘッドハンターもエスパーではないので「条件」が無ければ案件の検索が出来ません。私はIT系のエンジニアではあるものの、こんなサイトを何年もやっているくらいなのでライティングやWebマーケティングの仕事にも長く従事した経験があります。

しかし、一人のヘッドハンターに「アプリケーションエンジニア、プロジェクトマネージャー、ITコンサルタント、Webマーケティング、ライター、人事労務、パーソナルトレーナー…などが希望です」と言っても、「有り過ぎて選べないわそんなん」となってしまいます。条件が広すぎると、何を提案したら良いのかわからなくなってしまうのです。

そのため、一人のヘッドハンターに伝えるのは「ITコンサルタントかプロジェクトマネージャー希望です、ある程度周辺領域の仕事であれば受け入れ余地は十分にあります」くらいに留め、他の希望条件は他のヘッドハンターに伝えるという使い方が正解となります。

なお、色々依頼すると「その中でヘッドハンターにとって一番都合が良いもの」を選別されることもあるので、それを避けるためにも「一人のヘッドハンターには一つの条件」を提示することをおすすめします。

頻繁に職務経歴書を書き換えて様子を見る

ほとんどの転職支援サービスには、募集側から見ると「更新日時が〇日以内の人」を絞り込んで表示、または上位表示する仕組みがあります。

更新日時が古い人は転職意欲が低く、まともに見ている可能性も低いためです。そのため、職務経歴書を書き換えると急に「職務経歴書閲覧件数」が跳ね上がります

細かい条件は不明ですが、体感では、ある程度多くの箇所を更新した方が閲覧数が多くなる傾向があるように感じています。

これを利用して、「ヘッドハンターから見て美味しい人材はどういった条件の人なのか」をチェックすることが出来ます

「ヘッドハンターから見て美味しい人材になってどうするの?」と思う方もいるかもしれませんが、ヘッドハンターは人材獲得のプロです。多くの企業が欲しがる人材を見抜き、それをより高く売りつけることで利益を上げるのが彼らの仕事です。つまり、彼らに気に入られる人材は転職市場で高く評価される可能性が高いということです。

そこで、職務経歴や職務要約、スキル、特記事項などを「嘘は書かずに」色々と書き換えて様子を見ます。実際に経験してきた経歴は変えられませんが、文章の書き方によって印象を変えることは可能です。何を強調して何を控えるべきなのか、何度か書き直しているうちに見えてくるでしょう。

タイミングの問題もありますが、書き方によって「閲覧数が多くてもメッセージが全く来ない」こともあれば「閲覧数の半分くらいメッセージが来る」なんてこともあります。閲覧数が多くても全くメッセージが来ないのであれば、それは作り出した印象に問題がある可能性が高いです。

面接に臨む前に、まずはヘッドハンターを相手にあなたの印象を磨いておくことで、その先の面接でより良い結果を得やすく、また交渉でより良い条件を勝ち取りやすくなります

希望条件を思い切り絞ってみる

ビズリーチの特徴は、オファーの9割がヘッドハンターという点にあります。

企業がオファーの際に見るのは「業界の経験年数」だったり「学歴」だったりと大抵似通っていますが、ヘッドハンターの場合は千差万別です。

例えば、とあるヘッドハンターは「栃木県にある会社のCTO候補」をどうしても見つけたいという状況だったりします。

この時にヘッドハンターが最重視するのは職務経歴でもスキルでもありません。「栃木で働く気があるかどうか」です。そのため、検索条件に「栃木」と入れて検索を行います。どんなに素晴らしいスキルを持っていたとしても、東京以外お断りなら意味がないからです。

そのため、ビズリーチでは珍しい条件で引っ掛かってメッセージが届く率が高めになっており(体感ですが)、そういった際のメッセージには、「これは一括で送っているのではなく、その珍しい条件について大変な興味を持ったため個別に連絡しています」というような文面が大抵添えられています。

つまり、ビズリーチでは他の転職支援サービスでは中々得られない「自分の超限定こだわり条件」に反応してくれる人がいる可能性があるのです。

「自分の希望条件では公募は無い」「自分のような希望条件を持ってる人がいるとは誰も思わない」「この条件以外で働く気は一切無い」という人は、是非一度こだわり条件を設定して数日職務経歴書を更新し続けてみて下さい。

意外に見られてて、他では得られないビックリするようなオファーが届くことがあります。

なお、企業からこういったオファーが届きにくいのは、企業の人事は自社の評価を過剰に高く見積もってしまうことが多く、欲しいと思う人材を妥協無く探してしまいがちだからです。前述の例なら、「気に入った人が栃木まで来るっていうなら会ってみる」という感じで、前提が逆なのです。

ヘッドハンターは上手く利用するととても使える

まとめに入りますが、ビズリーチの一番の特色は「複数のヘッドハンターと並行してコンタクトが取れる」という点にあります。

エージェント系の転職サービスは多々ありますが、基本的に担当者が一人ついて、その人の提案してくる案件を見るというのが転職活動の全てになってしまいます。

この記事で説明してきた「ビズリーチの正しい使い方」は

まとめ一人のヘッドハンターには一つの条件を提示する
頻繁に職務経歴書を書き換えて様子を見る
希望条件を思い切り絞ってみる

になりますが、これらは複数のヘッドハンターから見られている状況があり、且つ自由に複数のヘッドハンターにコンタクトが取れる状況でしか成立しません。また、そもそもの話、自分の担当者を自分で選べる転職支援サービスを私は他に知りません。

担当者が残念だと全てが残念になってしまうのは、転職エージェントサービスに限った話ではありません。美容室でも、エステでも、引越しでも、病院でも、あらゆるサービスで担当者の良し悪しはサービスの品質に直結します。人生の一大イベントで、押し付けられた担当者がハズレだったらたまったものではありません。

この記事では、既にビズリーチを利用している人向けに、私の思う正しいビズリーチの使い方をお伝えしました。まだ利用していないという人で興味を持った人がいれば、是非試してみて下さい。