転職会議の評判・口コミが全く当てにならない理由

いきなり答えを書きますが、転職会議に書かれた評判は削除依頼を出せば消せます
つまり、A社に対する悪評が書かれていた場合、A社はその悪評に対して削除依頼を出すことで、その評判は消せてしまうということです。

これは噂でも何でもなく、私が実際に勤めていた会社がやっていたことなので、疑いようのない事実です。

つまり、悪評が少ない会社は「こまめに削除依頼を出している会社」でしかなく、悪評が多い会社は「削除依頼を出していない会社」でしかありません。

これが転職会議に書かれている評判が当てにならないという理由の一つ目ですが、他にも転職会議に書かれている情報が当てにならない理由が色々とあります。

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転職会議の良い評判は当てにならない

転職会議に書かれている良い評判についてですが、これも全く当てになりません。

理由は、単純です。
転職会議にわざわざ口コミを投稿する人とは、どんな人でしょうか?

転職会議を訪れる人、それは「転職を考えている人」または「会社の人事関係者」です。転職するつもりもなく、今の会社に満足している人が、わざわざ転職会議を訪れる理由はありません。

転職会議では、自分で口コミを投稿しない限り、多くの企業の口コミ情報を見ることは出来ません。わざわざ会員登録して、過去に所属した会社の口コミを投稿して…と、結構な手間をかける人は、「そこまでしてでも、とある会社の評判を知りたい人」です。ということで、前述した「転職を考えている人」「会社の人事関係者」以外が転職会議を利用することはほとんどありません。

「転職を考えている人」は必然的に今の会社に不満がある人です。場合によっては、中々評価されず逆恨みしているような人もいるでしょう。その人たちの書く口コミは、必然的に悪い評判になります。
時々良い評判を書く人もいるにはいますが、少数派です。そんなにその会社が好きなら普通は転職しません

では、良い評判だらけの会社は、一体誰がその口コミを投稿しているのでしょうか?

それは、もう一つ利用者「会社の人事関係者」、または、その人事関係者からの通達で書かされている社員です。

全ての会社がそうだというわけではありませんが、私はいくつかの会社で、「会社の良いところをアピールする投稿を行うよう指示が来た」のを、実際に見たことがあります。

本物の情報もあるのでしょうが、こういったことが当たり前に行われている中での情報に、果たしてどの程度の価値があるのでしょうか。

転職会議の悪い評判は消せる

冒頭で書いたことの詳細です。
転職会議の悪い評判は、連絡すれば簡単に消せます。

消し方はこうです。

「弊社についての悪評が書かれているが、そういった事実は無い。事実無根の情報で弊社の営業活動を妨害されるのは困る。○○の投稿を削除して頂きたい」

これで消えます。
ポイントは、事実かどうかは、転職会議側にはわからないというところです。

評判を書いた当事者や、その会社は事実を知っていると思いますが、転職会議側には、その事実を知る術はありません。転職会議側にそれが事実か嘘か判断出来ない状況で、「これは営業妨害に当たる」と言われたら、消すしかないのが現実ということです。

会社は時間と共に変わる

私が以前勤めていた会社は、ブラックというより漆黒と呼んだ方が良いほどの、完全なブラック企業でした。

・残業代は全社員1円も出ない
・みなし残業含めると東京都の最低賃金を下回る
・やばいのでみなし残業時間を減らして、基本給を下げた(総額変わらず、賞与計算だけダウン)
・全社員新卒も含めて裁量労働制
・裁量労働制なのに9時出社厳守、自己裁量で労働時間を決めるはずなのに、遅刻と早退がある
・定時に帰ると呼び出されて説教
・19時から夕食休憩、19時45分までに席に戻ること(定時は18時)
・資格を取らないと解雇、資格のための講座受講料は強制徴収
・資格の受験費用ももちろん自腹
・勤怠管理は手動入力、残業時間はツールにより自動入力(みなし残業時間に収まるよう自動計算)
・実際の残業時間は300時間越えもちらほら

などなど、今ならニュースになるくらいのやばい職場でした。死者が出たという噂もありましたが、1年くらいしか居なかったので定かではありません。いつの間にか来なくなった人は何人もいました。

しかし、今は全く異なる労働環境のようで、むしろかなり働きやすい会社の側にいるようです。

あれだけの犠牲を出しておきながら…と当時を知る私からすれば怒りが沸きますが、会社というのはそういうものです。会社の規模が大きくなり、継続年数が増えることで、以前のような無茶が効かなくなり、不祥事を起こしたときのダメージが上がっていきます。現在の名だたる大企業の中にも、昔は相当に労働環境が悪かったと言われる会社がいくつもあります。

転職会議の情報は、現役社員の口コミばかりではありません。数年前に辞めた人もいれば、そもそも投稿されたのが数年前ということもあります。

「昔であっても、悪い噂のあった企業には行きたくない」という人もいるでしょう。
しかし、SONYも任天堂も、三菱電機も、どれも人気企業だと思いますが、労働環境が相当に悪かったことで有名な企業でもあります。

人も会社も時間と共に変わる以上、「昔は昔、今は今」と割り切って考えないと、良い選択肢を自らつぶしてしまうことになりかねません。

評判を参考に面接に行かないのは勿体ない

ここまで書いてきたように、インターネット上の評判というのは本当に当てになりません。

食べログをイメージしてもらえばわかると思いますが、ああいった「何かを対象とした評判」を集計するツールは、その対象の「営業ツール」にあっという間に変化します

つまり、転職会議は、企業にとっての「求人のためのツール」になってしまっているということです。求人は大変お金がかかるので、求人効率を上げるためであれば、企業は捏造口コミくらいいくらでも投稿しますし、悪評は消します。

登録してみればわかりますが、毎日オススメ求人のメールが嫌という程飛んできます。口コミサイトの皮をかぶったリクナビです。

私は転職回数がかなり多いため相当な回数の転職活動を行っていますが、その中で何度か、ネットの悪い噂を鵜呑みにして面接をキャンセルしたことがあります。

その中に、当時では考えられないくらい成長してしまった、非常に評判の良い会社があります。

逆に、ネット上の口コミでは非常に評判が良かったものの、入ってみたら信じがたいレベルで労働環境が悪かった会社もあります。休日祝日サービス出勤継続レースとかやってた会社も…。

どちらも「なぜ、あんなに怪しい情報を信じてしまったんだ…」と後で後悔しましたが、共通するのは「自分の目でちゃんと確認しなかった」という点です。

良い噂がいくら書かれていても、「本当にこの会社は大丈夫なのか?あの噂は作られた情報ではないのか?」とよく確認すべきでしたし、悪い噂が書かれていても「直接行って自分で雰囲気を見てこよう」と行動すべきでした。

ネット上の評判・口コミは本当に当てになりません。ましてや、転職なんて一大イベントを「誰だかよくわからない人のコメント」で判断するのは、本当に勿体ないことです。

移動が多少面倒くさくとも、出来る限り自分の目で見て判断することをお勧めします。