Gear VR、Oculus Rift、HTC Vive、PS VR、VRゴーグル4つの違いと必要なもの一覧
VRに興味があり、色々試してみています。
PS VRはすでに購入済みですが、USJでVRゴーグル(Gear VR)を装着するジェットコースターを体験したり、スマホで出来るVRゲームをテレビCMで見たりするうちに他のVRも試してみたいと思うようになりました。
代表的なVRとしては現在「PlayStation VR」「HTC Vive」「Oculus Rift」「Gear VR」の4つがあると思うのですが、素人には違いがよくわかりません。
先日「PS VRをプレイするのに必要なものを全部買ったら85,000円かかる」と言う内容の記事を書いたのですが、他のVRをプレイするには何が必要なのか?いくらくらいでできるのか?はあまり理解していません。
今回は、PS VRも含めて4つの代表的なVRゴーグルを、自らの検討用としてまとめてみました。
PlayStation VR
PlayStation VRとは?
PlayStation VRとは、ソニーのゲーム機PS4専用のVRゴーグルです。
そのため、PCやスマホに繋げて使うことはできません。
※追記
非公式の例外的な使い方としてPCにケーブル接続してPC上に表示された映像を見ることはできますが、VRには対応せずあくまで平面としての表示になります。
VR対応コンテンツなどを楽しむ事はできません。
※追記おわり
発売日は2016/10/13。
発売から数カ月がたちますが、まだまだ品薄状態が続いています。
無事予約できたので発売日に購入しましたが、高いだけあって没入感は抜群です。
「本当にゲームの中に自分がいる」「目の前にキャラクターがいる」と言う感覚を身をもって味わえたので、思い切って購入に踏み切って良かったと思っています。
PSVRのレビュー記事はこちら
PlayStation VRに必要なもの
・PS4本体
・PlayStation VR本体
・PlayStation Cameraと言うカメラ
上記3点になります。
PlayStation Cameraは単品でも売っていますが、PlayStation VRとのセット販売もしているので持っていない場合はそちらを買うのもありだと思います。(私は持ってないので同梱セットを買いました)
PlayStation VRの価格
PlayStation VR本体の価格は44,980円+税ですが、以前試算した際にスタートに必要な機器(PS4とPS Camera)を全て購入すると85,000円弱と言う結論がでました。
私はPS4を持っていたのでまだハードルは低かったですが、イチから揃えるとなるとかなりの金額にはなってしまいます。
必要経費の詳細はこちらをご覧ください
PlayStation VR対応コンテンツ
PlayStation VRはPS4の、しかもPS VR対応ソフトしかプレイできないので他のVRゴーグルに比べてコンテンツが限られてしまうのが難点です。
発売から数ヶ月経ちますが、肝心のゲームソフトのラインナップは正直まだまだです。
PS VR対応ソフトのラインナップはこちらをどうぞ
話題になったローンチタイトル(発売と同時にリリースされたタイトル)「サマーレッスン」や「デレマスVR」のダウンロード版ソフトは2000~3000円で用意されていますが1本のボリュームはかなり少なめです。(ライブ鑑賞が楽しめるデレマスVRの収録曲は3曲)
ただ、PS VR対応のバイオハザードやファイナルファンタジーの発売がすでに決まっているので、今後は続々とビックタイトルが投入されるといいなと思っています。
ゲーム以外で楽しめる部分としては、映像コンテンツの対応があります。
PS VRにはシネマティックモードと言う機能があり、仮想空間内で2.5メートル離れた距離にスクリーンが現れ、200インチ以上の大画面で映像を見る事ができます。
PS4ではもともとNetflix、Hulu、Amazonビデオ、YouTube、DMM.com、アニマックス PLUSなどの動画サービスに対応しておりPS4上で視聴できるようになっています。
PSVRを実際に使ってみてやっと理解したのですが、PSVRのシネマティックモードはPS4上で表示される画面であれば何でも見ることができます。
そのため、PS4で対応している上記サービスは、すべてPSVRのシネマティックモードでも、大画面で楽しむことができます。
試しにyoutubeで高画質のMVを再生してみましたが、画面が大きすぎて見るのが大変なほどでした。
ただ、前述のようにVRの見え方になる訳ではないので、とにかく大きいスクリーンが目の前にある!と言う楽しみ方に特化しています。
HTC Vive(エイチティーシーバイブ)
HTC Viveとは?
台湾のスマホメーカー「HTC」とアメリカのゲーム会社「Valve Corporation」が共同開発したPCに接続するVRゴーグルです。
2016年4月5日に発売されましたが、高額なため一部のガジェット好き以外にはあまり話題になっていませんね。
通常のVRではVRゴーグルに内蔵したジャイロセンサーなどでユーザーの頭の傾きなどを把握します。
そのため、右を向いたら右が見えるように、左を向いたら左が見えるようになっています。
HTC Viveの場合、VRゴーグルでの認識はもちろんですが、2機のベースステーション(箱のような機械を)を置くことで、部屋全体を空間認識します。
最大5m×5mの空間をかなり高い精度でトラッキング、ルームスケールするので、ユーザーが前に歩けば前へ、後ろに下がれば後ろに下がる体験をすることができます。
これが実はすごいことで、PS VRなどでは自分を前に動かしたい場合はコントローラで前に進める、と言うゲームとしての操作が必要となります。
自分が移動できる(それが反映される)のがHTC Viveの一番の凄いところです。
また、ベースステーションの他にコントローラーが2本セットになってフルパッケージとなっているのもHTC Viveの特徴です。
HTC Viveに必要なもの
・HTC Vive本体
・高スペックWindows PC
上記2点になります。
必要な点数は少ないですが、それぞれがかなり高価です。
推奨されるPCのスペックですが、公式サイトに下記の記載がありました。
かなりハイスペックな仕様なので、すでにオンラインゲームをゴリゴリやりこんでいる人は良いかもしれませんが、普段あまりPCを使わないようなライトなPCユーザーなどはPCを新調しないと厳しいかもしれません。
推奨されるPCの仕様
GPU: NVIDIA® GeForce® GTX 1060 / AMD Radeon™ RX 480、 または同等クラス以上
CPU: Intel® i5-4590 / AMD FX 8350、 または同等クラス以上
RAM: 4 GB+
ビデオ出力: HDMI 1.4またはDisplayPort 1.2以上
USB Port: 1x USB 2.0以上のポート
オペレーティング システム: Windows 7 SP1、Windows 8.1以上、Windows 10
HTC Viveの価格
Amazonでは高額になっていますが、公式サイトでは107,784円で販売されています。
「高スペックWindows PC」についてはピンからキリまであると思いますが、参考として公式サイトで推奨されていたヒューレットパッカードの「HP ENVY Phoenix」を見てみます。
HTC Vive本体が10万円、高スペックPCが15万円~くらいを覚悟した方が良さそうです。
HTC Vive対応コンテンツ
HTC ViveはPCのコンテンツを楽しむものなので、コンテンツは主にPCゲームのダウンロード販売サイト「Steam」で配信されています。
Steamはアメリカのゲーム会社Valve Corporationが運営していますが、Valve CorporationはHTC Viveの共同開発元でもありますね。
それだけに、SteamではHTC Vive対応コンテンツに力を入れており、純粋に検索結果だけで見ると636件のタイトルがヒットしています。
私でも名前を知っているような有名タイトルはあるかなと探してみたのですが、レースゲームのDiRT Rally、Project CARSくらいでした。(何故かスーファミの「海腹川背」があったのが謎)
ただし無料ゲームの数がものすごいので、その点はとてもいいなと思いました。
Oculus Rift(オキュラスリフト)
Oculus Riftとは?
Oculus Riftとは、アメリカのOculus VR社が開発したPCに接続するVRゴーグルです。
長らく開発者向けキットしか提供されていませんでしたが、2016年3月から「Rift」の名称で製品版が発売されています。
こちらは数年前に開発者用キットを使わせてもらったことがあるのですが、その時点で臨場感はかなりありました。
それからどの程度進化しているのか気になる所です。
個人的にはコントローラーがかなり使いやすそうで好感度高いです。
このフォルム、美しくないですか?
VRの場合、体との一体感がある周辺機器が大事だと思うので、コンパクトで直感的なこのコントローラーはより「自分の体の一部」感が強くVR世界への没入感を高めてくれるのではないかと思います。
Oculus Riftに必要なもの
・Oculus Rift本体
・高スペックWindows PC
上記2点になります。
推奨されるPCのスペックですが、公式サイトに下記の記載がありました。
For the full Rift experience, we recommend the following system:
Video Card:NVIDIA GTX 970 / AMD R9 290 equivalent or greater
CPU:Intel i5-4590 equivalent or greater
Memory:8GB+ RAM
Video Output:Compatible HDMI 1.3 video output
USB Ports:3x USB 3.0 ports plus 1x USB 2.0 port
OS:Windows 7 SP1 64 bit or newer
HTC Vive同様ゲーミングPCを買うしかないのでは、と悩まされる推奨スペックです。
Oculus Riftの価格
Amazonでは高くなってますが、公式サイトでは599ドル(日本円で約6万円)で販売されています。
日本での公式サイト販売はないので、英語で海外からの購入となり入手のハードルは高めです。
こちらも参考としてOculus Riftの公認PC「Oculus Ready PC」の中からASUSの「ROG G20CB」をチェックしてみましょう。
上記PCは20万円オーバーとなっていますが、価格はピンキリなので探せば同スペックでもう少し安いものが見つかるかもしれません。
Oculus Rift本体が6万円程度、PCは15万円~くらい、合わせて20万円くらいはかかってしまうのかなと思います。
Oculus Rift対応コンテンツ
Oculus RiftもPCで楽しむものなのでSteamで対応コンテンツが配信されていますが、HTC Viveより数は少なめです。
検索結果だけで見ると、現在251件のタイトルがヒットしています。
Gear VR(ギアブイアール)
Gear VRとは?
上記の「Oculus Rift」を開発したアメリカのOculus社と、韓国の電子メーカーSamsung(サムスン)が共同開発したVRゴーグルです。
Samsungの代表作「Galaxy」シリーズのスマホをはめて楽しむ、Galaxy専用VRゴーグルになっています。
ゲーム機やPCにつなぐ上記3つのVRゴーグルと違いスマホを装着してスマホの画像を見るだけ(と言っては失礼ですが)なので、他のVRゴーグルに比べて、ずばぬけて安価になっています。
PCでなくスマホに接続するVRゴーグルなので高価なPCは必要ありませんが、その分、映像スペックはそれなりになりますし、スマホのスペックが充分でないと残念な結果になります。
VRとはバーチャルリアリティ(仮想現実)の略称ですが、仮想現実として違和感がないくらいに入り込むには、かなり高度な技術と機器が必要になります。
スマホで楽しむGear VRはそこまでのレベルは期待できませんが、気軽に楽しめる疑似VRのような位置づけとして、本格的なVRとはまた別の楽しみ方ができると思います。
Gear VRは去年の夏にUSJの「ユニバーサル・クールジャパン2016」で体験しました。
「きゃりーぱみゅぱみゅ XRライド」と言うGear VRを装着して乗るジェットコースターでしたが、映像と乗り物の組み合わせはなかなかおもしろかったです。
乗り物としては少しの落下でも、そこで垂直に落下する映像を見せられると体は「垂直に落下している!!」って思ってしまうんですよね。
派手にコースアウトしたり、落下したりと体験としてはとても楽しかったですが、映像はちょっと残念なクオリティでした。(スマホの限界?)
ただ、USJのようにアトラクションとの組み合わせは面白いなと思います。
テーマパーク側も映像を差し替えるだけでアトラクションの建て替えをしなくて済みますし、季節イベントなどで人気のある芸能人やアーティストを出すこともできますし、何かと組み合わせて使うには汎用性が高いVRゴーグルだなと思います。
その後、漫画喫茶でも体験してきました。
Gear VRに必要なもの
・Gear VR本体
・Galaxyスマホ
上記2点になります。
ただし、ここがかなりネックだなと思うのですが、対応スマホは「Galaxy S7 edge」「Galaxy S6」「Galaxy S6 edge」の3機種のみとなります。
どんなスマホでも使える安価なVRゴーグルも発売される中、Galaxyの中でも限られた機種のみ対応なのは残念ではありますが、もともとGalaxyシリーズを持っている人には充分購入の価値があるVRゴーグルだと思います。
Gear VRの価格
記事作成時点でGear VR本体の価格は約12,000円です。
今までの価格帯を見ていると、安すぎて軽率にポチりそうになります。
2016年8月には黒一色の新型Gear VRが発売されています。
旧型Gear VRより視野角が若干広がったマイナーチェンジモデルです。
上記の旧型、新型Gear VRは公式HPの購入ページでリンクされている公式商品ですが、Amazon内に並行輸入品も安く売られています。
説明書が中国語だったりと別物ではあるので、お財布と相談しながら自己責任でよく検討しましょう。
問題はGalaxyスマホですが、白ロムを購入すると50,000円前後が相場のようです。
VRゴーグルが1万円、スマホが5万円では本末転倒な気がするので、Gear VR専用として購入するのは微妙ですね。
機種変でGalaxyスマホに変えるなど、メインスマホとして使うならありだと思います。
Gear VR対応コンテンツ
スマホだけに、ラインナップは幅広いです。
YouTubeの360°動画を視聴可能ですし、Oculus Storeからniconico VRアプリやNetflixアプリをダウンロードして色々な動画を楽しむことができます。
ももクロや初音ミクのコンテンツも用意されています。
ゲームはマインクラフトが対応していますが、どちらかと言うと映像に強い印象です。
Netflixの映画やアニメを大画面で見るホームシアター的な使い方が一番いいなと思いました。
niconicoも対応なので、推しキャラのMMDライブを視界いっぱいで楽しんだら色々と捗りそうな気がします。
他にもGooglePlayストアを見ると大量のVRアプリがあるので、対応コンテンツに困る事はなさそうです。
まとめ
「PlayStation VR」「HTC Vive」「Oculus Rift」「Gear VR」の4つのVRゴーグルの特徴、価格、必要なものをまとめてみました。
何に何が必要なのかよくわかっていなかったので、遅まきながらやっとそれぞれがどんなものか理解することができました。
PS VRは購入済みですが、HTC ViveとOculus Riftは(価格面から)しばらく縁が無さそうです。
Gear VRは購入したいのですが、Galaxyの入手がネックですね。
私は格安SIMでhonor8を使っているのでMNPなどで安価に入手する事もできないですし、まずはお試しで何のスマホでも使えるようなVRゴーグルを買ってみようかなと思っています。