ホームジム歴3年、自宅にパワーラックを置く人へ伝えたいデメリットと注意点
コロナウイルスの影響でスポーツジムが営業自粛し、自宅でトレーニングをする人が増えています。
ダイエット目的ではなく、所謂「筋トレ」をしている人は、この機会に自宅に大型トレーニングマシン(パワーラックやハーフラック)を購入して、本格的なホームジムを作ろうとしている人も多いと思います。
私はもともとダンベル、バーベルなどは持っていましたが、より自宅トレーニングを充実させるために2年前にパワーテックのWB-HR16と言うハーフラックを購入し、ホームジムを構築しました。
2年間経って感じたメリット・デメリットがあるので、実体験を元に、これからホームジムを作ろうとしている人へアドバイスや注意点をお伝えしたいと思います。
※現在、WB-HR16のリニューアル版として「WB-HR19」が販売されています。WB-HR19はWB-HR16に比べて地面からプルアップバーまでの高さが4cm高くなり、新しいJフックが適用されると言うマイナーチェンジで本体サイズは同じなので、WB-HR19の購入を検討している方も参考にしてみて下さい
我が家のトレーニング環境
まず最初に、我が家のホームジムはこんな感じです
トレーニングマシン・トレーニング用品としては以下の通りです。
・POWERTEC(パワーテック) ハーフラック WB-HR16
・IROTEC(アイロテック) フラットベンチEX
・IVANKO(イヴァンコ) IB-20 バーベルバー 2070mm 10Kg
・IROTEC(アイロテック) レギュラーWバー
・IROTEC(アイロテック) アイアンプレート15Kg×2枚
・IROTEC(アイロテック) ラバー ダンベル 60Kg セット(ダンベルシャフト2.5Kg×2本、プレート1.25Kg×4枚、プレート2.5Kg×4枚、プレート5Kg×8枚)
当初はダンベル・ベンチのみでダンベルフライやワンハンドローイングなど胸・背中中心のトレーニングをしていましたが、やはりバーベルを担いでしっかりスクワットしたい、ベンチプレスやデッドリフトをある程度の負荷で行いたいと考え、思い切ってトレーニング用品専門店「フィットネスショップ」でハーフラックを購入しました。
パワーラックを購入する時はフィットネスショップをオススメする理由
ホームジム(パワーラック設置)のメリット
家で本格的なトレーニングができる
誰でも思いつくホームジムの一番のメリットがこれです。
コロナ禍のような状況で特に強く感じられるメリットですが、それ以外でも「大雨で行くのが厳しい」とか「まとまった時間が無いから今日は無理」という機会はたびたびやってきます。また、温暖化などの影響から、今回のコロナに限らず今後も感染症が定期的に流行する可能性も指摘されています。
そんな時でもホームジムがあれば、思う存分本格的なトレーニングを自宅で行うことが出来ます。
フリーウェイト(バーベルやダンベルを使ったトレーニング)限定になるため、ゴールドジムなどの充実したマシンで行うトレーニングとは別物になりますが(ジムには「レッグプレス」など1種類のトレーニングに限定したマシンが沢山ある)、ボディビルのコンテストに出場しているような猛者でない限り、トレーニングの強度で困ることはあまりありません。
私はコロナ前には普通にスポーツジム通いも行っていましたが、ジムでは脚や背中を中心に豊富なマシンを利用し、ホームジムでは胸や腕・肩など自宅でも十分に行えるトレーニングを行うという使い分けをしていました。
スキマ時間にトレーニングできる
現在、コロナウイルスの影響で自宅でテレワークをしている人も多いと思います。
テレワークの人・もともとフリーランスで自宅で仕事をしている人などには、ホームジムは非常にオススメできます。
私も現在自宅でテレワークをしていますが、トイレや飲み物を取りに行く時など、席を立つタイミングでチンニングやぶら下がってのレッグレイズを行っています。昼休憩では、日によってベンチやったりスクワットやったり。気分転換・ストレス解消にもなりますし、テレワークで問題となっている運動不足の解消にも最適です。
また、筋肉を鍛える際には「重量×回数」の総量が大事と今は考えられています。オーバーワークにならない程度に留める必要はありますが、スキマ時間を使ってトレーニングの総量を増やすことで、より筋トレの効果を高めることが出来ます。これは、ホームジムでトレーニングをしてみないと得られない喜びです。
自分の好きなペースでトレーニングできる
一番恩恵を感じているのがこれです。
「今日は脚やるぞ!」と意気込んでジムに行っても、パワーラックもスミスマシンも常に満員、レッグプレスやレッグカール、レッグエクステンションなどのマシンも井戸端会議場になってて一向に空く気配が無い、というのは割とよくあります。
また、ようやく空いて使い始めたところで、周囲に明らかに空くのを待っている人が来てしまった時などは、3セット、5セットと連続でマシンを利用するのが難しくなってしまいます(精神的にタフな人は気にならないかもしれませんが…)。
しかし、ホームジムならそんな心配はいりません。好きなタイミングで好きなメニューを、何セット連続でやろうと、休憩をどれだけ長く挟もうと、誰にも迷惑をかけることはありません。
ホームジム(パワーラック設置)のデメリット
想像より遥かに場所を取る
パワーラックは想像以上に場所を取ります(ハーフラックでも)。おそらく、あなたが想像しているより場所を取ります。
理由は、ラックそのもののサイズ以上に、バーベルの長さ分のスペースを確保する必要があるからです。バーベルのシャフトは短いものでも150㎝程度、長いものでは220cmになります。また、バーベルはウェイトを付け外しして利用するものなので、そのためのスペースも余計に必要になります。
ウェイトの付け外しに必要なスペースは、最低でも左右にプラス20cm程度。つまり、220cmのバーベルシャフトを利用する場合は、260cm程度のスペースが必要になります。
パワーラックそのものは横幅120cm前後のものが多いですが、最も短い150cmシャフトを使う場合でも、上述の理由で200cm程度の横幅を確保する必要があるため、かなりの場所を取ってしまうことを覚悟する必要があります。
設置スペースについて詳しくはコチラ
初心者が自宅のみでトレーニングを完結させるのは難しい
自宅にホームジムを作ればもうスポーツジムに行く必要がない、と考える人が多いと思いますが、これは間違いです。フリーウェイトトレーニングは家でできるようになりますが、スポーツジムとまったく同じようなトレーニングができる・家がスポーツジムの変わりになると言うイメージは持たない方が良いです。特にトレーニング初心者には難しい面がいくつもあります。
ホームジムを使ったトレーニングには、フリーウェイトしか出来ない、フォームの確認が難しい、狙った筋肉に効いているという感覚を掴むのが難しい、モチベーションが保ちにくい、などなど様々なハードルがあります。
すでにある程度トレーニングを行って慣れている人は上手く活かせると思いますが、ジムに通った経験が無い、または通ったことはあってもフリーウェイトを行ってこなかった人にとって、いきなりホームジムからスタートするのは実はハードルが高いものだったりします。
私も当初はホームジムのみでトレーニングをする予定でしたが、結局スポーツジムのトレーニングと併用という形に落ち着きました。これについては色々と理由があるので、改めて別記事にてお伝えしようと思います。
引っ越しが大変
これはデメリットに入れるか迷ったのですが、心配している人も多いと思うので一応挙げておきます。私もハーフラックを購入してから引越しを経験しましたが、引越しはやはり大変です。
引っ越しをする際は梱包さえしてしまえば、基本的に引越し業者が持って行ってくれ自分で運ぶわけではありませんが、「解体」「梱包(箱詰めはせずプチプチで巻くだけ)」「引っ越し先での再組立て」の手間は発生するので、それなりに労力がかかります。
ただ、解体・組み立ては、きちんとした工具さえ用意しておけば、最小限の労力にすることができます。組み立てについては別途書きましたが、工具についてはそこまで高いものではないので、絶対に買っておくことをオススメします。これがあるとないとでは、解体・組み立ての難易度が何倍も違います。
ハーフラックの組み立て注意点についてはコチラ
ホームジム(パワーラック設置)の注意点
以上が自宅にホームジムを設置して私が感じたメリットとデメリットですが、最後に、今からホームジムを作ろうと思っている人にアドバイスです。
設置場所について家族とよく相談する
前述したように、パワーラックの設置に必要なスペースは、「パラーラックのサイズ+バーベルの横幅+ウェイトが付けられるだけのスペース」になります。相当なスペースになるので、家族とよく相談してから購入を検討しましょう。
ちゃんと理解を得られないまま購入してしまうと、パワーラックがキッカケで家族仲が悪化する可能性も十分にあります。本気で。
リビングに設置すれば、「トレーニング→テレビを見ながら休憩」のような快適な環境が出来上がりますが、ある程度の広さが無いと圧迫感がもの凄いことになります。きちんと説明せず設置したら「こんなに大きいと思わなかった」「邪魔」と、家族に責められること間違いなしでしょう。
他の家具との関係もありますが、テーブルやソファのあるリビングに置く場合は最低でも12畳以上のスペースが必要になると思います。ギッチギチで良いなら8畳でも可能ですが…。
個室に設置する場合は、完全なトレーニングルームと割り切る必要があるでしょう。一部屋を完全に埋めてしまって良いのか、窓は余裕を持って空けられるか、収納を使う際に邪魔にならないか、そういったことをよく相談しておいた方が良いです。トレーニングの時間は完全に部屋に籠もりっきりになってしまうので、家庭内の時間の使い方としてそれが許されるのかも事前に確認しておきましょう。
騒音や床の耐重量に注意
自分の家だけでなく、近隣住民への影響も考えておきましょう。
パワーラックのフックは基本的に金属です。バーベルを使ったトレーニングでは、その金属のフックに金属のバーベルシャフトをおろすことになります。当然、それなりの音が出ます。
ゆっくり丁寧に下ろせば大きな騒音にはなりませんが、勢いよく下ろせば確実に大音量になります。ジムによくいるガッシャンガッシャンおじさんを想像してもらえばわかると思いますが、ジム内でもびっくりするくらいの音なのに、それが個人宅から出てきたら普通に騒音です。
また、パワーラックを置く部屋の床にも注意が必要です。パワーラックそのものの重量は大したことありませんが、その上にバーベルを置くとかなりの重量になります(扱う重量次第ですが)。
ほとんどのケースでは問題無いと思いますが、普段から歩くと床がギシギシ音を立てているとか、家の築年数がかなり古いといったケースでは、その重量に床が耐えられない可能性もあります。
また、床自体が耐えられるとしても、2階以上に住んでいる場合は、下階への振動も考慮しておく必要があります。パワーラックの下に振動軽減のマットを敷いて、デッドリフトなどで高重量を扱う際には静かに下ろすよう意識しましょう。
自宅にパワーラックを置く人へ伝えたい事まとめ
スキマ時間にトレーニングできる
自分のペースでトレーニングできる
自宅のみでトレーニングを完結させるのは難しい
引っ越しが大変
スポーツジムのようにマシンが揃っている訳ではないので「完璧なトレーニング」は難しいですが、やはり「家で好きな時にトレーニングができる」と言うのはかけがえのないメリットです。私はハーフラックを購入して、自宅にホームジムを作って良かったと思っています。
ホームジムを作る際はメリットとデメリットを加味し、本当に今の環境で活かせるかどうか、考えてみましょう。
また家族と一緒に暮らしている場合は、家族の理解が不可欠です。ホームジムを作るとなると、つい盛り上がって夢中になってしまいますが、お金もスペースも必要です。家族とよく相談して、充分理解してもらったうえで購入に踏み切りましょう(ついでに家族もトレーニング沼に引き込めれば最高)!
ハーフラックとパワーラック、どっちが良いの?と言う話はコチラ
私が購入したパワーテック社のハーフラックのレビューはコチラ